FC2ブログ

メディアの使命

今朝入って来た「月刊千葉ニュータウン」の記事はひどかった。
板倉氏が大勝した選挙の結果を受けて、
これまで8年間の山崎市政を全否定する立場で
発行人の武藤弘氏の意見を大々的に記事として掲載している。

武藤氏は、今回の選挙で板倉氏側を支援した北総線運賃値下げ裁判の会に属しており、
紙面の言い分は、まさに板倉氏陣営の言い分そのものであった。
これが逆の結果であったら、また別の記事を載せたのであろう。

仮にも地域の新聞を名乗る立場なら
山崎市政が成し得なかった課題や問題点を今後のために指摘するのはともかく、
山崎氏が進めてきたことの評価は評価として認めるべきではないか。

現在、千葉ニュータウン地域を包含する地域紙が同紙のみであることから、
私は同紙の前号に、期待を込めて、地域の新聞としての活躍にエールを送ったのだが、
この号はとても新聞とはいえない。ある団体の一方的な機関紙である。

山崎氏が成してきたことの一例をあげる。
<北総線の運賃問題>
 北総線の高運賃が市民の生活を圧迫し、
地域の発展の阻害要因になっているのは事実である。
これに対して、山崎氏は何もしてこなかったのか。

――いや、山崎氏は、行政として初めて、この問題に本格的に取り組んできた。
 ニュータウンで育った子どもたちが、高校生、大学生になり、
高い通学定期が市民世帯の家計を圧迫していることから、山崎氏は、
白井市、印旛村、本埜村に呼び掛け、平成17年から通学定期助成を始めた。
この助成で通学定期が25%割引になり、助かった家庭も多かったのではないか。

 そしてさらに一昨年の平成22年には、千葉ニュータウン地域の市村のみで負担を負う
通学定期助成から,県と沿線6市、鉄道事業者が負担金を出し合っての運賃値下げへと、
着実に運賃問題への取り組みを進化させてきた。

 ちなみに市単独の通学定期助成では、4年間で6億6800万円、運賃値下げのための補助金では4年間で4億500万円と、市財政への負担は2億6千万円も軽減しながら、
値下げの恩恵を受ける層は、高校生、大学生のみから、私立中学生や22歳以上の学生、
専門学校生など確実に増やしている。

 運賃問題の根本的な解決は確かに必要であり、今後も取り組んでいくべきだが、今現在、
学費の他に高い通学費で苦しんでいる市民家庭にどう対処していくのか。
板倉氏の今後の政策に注目したい。

<印旛高校の移転問題> 
 武藤氏は、「もともとニュータウン内に用意されていた高校用地を、県が『高い』という
理由で嫌い、代って市街化調整区域の市有地を指定してきたのを認めておいて、
民間病院にニュータウン内への立地を条件づけるのはスジが通らない」と述べているが、
この論調は、まさに、市街化調整区域へ進出を希望する病院事業者を強く後押ししていた
板倉氏側の言い分であり、事実誤認もはなはだしい。

 高校問題は、ニュータウン事業に伴い高校生が増加する印西市内のニュータウン地区に、
県全体の少子化と高校再編の問題がからんで、ニッチもサッチもいかなくなっていたのを、
山崎市長が、市有地への有償誘致という形でようやく実現したものである。

 印西市内にはもともと3カ所の高校用地が予定され、ニュータウン事業の進展に合わせて
整備される計画であったが、ニュータウン事業が遅れ入居が進まず、高校の整備に取り掛かる前に、県全体で少子化が進み、高校の新設ができなくなるどころか、今ある県立高校も再編統合が行われる状況になってきていた。

 高度成長期に成田線沿線にどんどん建設された県立高校も統合される方針となり、
木下の印旛高校も統合対象になるということから、10数年前、窮余の一策として、
印旛高校のニュータウン地区への移転が、当時の新政会から提案された。

 この提案を受け、県では何とか新高校を千葉ニュータウン地区に、と計画を進めてきたが、
事業評価で県の新規事業はどんどん廃止の方向となる中、ニュータウン内の高校予定地を
購入し、さらに校舎ほかを新設する計画は認められず、実現が不可能な状況となっていた。

 この打開策として、山崎市政がニュータウン事業区域隣接地に所有していた市有地を提案することで、ようやく県立印旛明誠高校の新設が可能になったのである。

 これは、県立高校の新設が不可能な状況の中での、起死回生の打開策であったのであり、ニュータウン事業が進んできた最近になって、いくつもの私立病院がニュータウン内に
進出を検討している中で、市街化調整区域を望む1病院事業者をなぜ優遇しないのか、などといった話と同列に語るべき話ではない。

<クリーンセンターの移転問題>については、昨日書いたので割愛する。

 いずれにしろ、印西市は過渡期であり、だからこそ多くの難問が存在するのだ。
こうした難問に、山崎市政は実直に、一つ一つ取り組んで来ていた。
 今回当選した板倉氏はこれらの施策のほとんどに反対してきていたが、
運賃問題やクリーンセンター問題等に、それでは実際にどう対処していくのか、
板倉氏の今後の政策を注視していかねばならない。

「月刊千葉ニュータウン」がこうした側面を全く見ずに、
一方面からのみの見方で今回の市長選を断じたやり方は、
事実にふれる機会がほとんどない多くの市民に、
一方面からの見方のみを植え付ける危険なものである。
 武藤弘氏には、今回の記事の猛省を求めると共に、
両サイドからの公平な取材と
読者自身が判断できる正しい情報提供をお願いしたい。

印西市長選挙

印西市長選が終了した。
現職は大差の敗北だった。
各紙とも、
印西クリーンセンターの移転更新問題が争点となり
住民が白紙撤回を掲げる相手候補に共鳴したとある。

当選した板倉氏は、公約通り
クリーンセンター移転更新計画を白紙撤回するという。
組合議会で議決された予定地の地質調査、不動産鑑定等も
執行しないという。

板倉氏は、「ごみの減量をすれば100tの3号炉で十分足りる」として
移転更新にかかる最大198億円の事業費を「無駄遣い」と呼び
白紙撤回を主張していた。
一方では、新規の移転用地を公募で募集するという。

現在ある計画を白紙撤回するのは簡単だ。
クリーンセンターがある印西市の方から、
老朽化したクリーンセンターの移転・建替えはしないというのだ。
ごみ焼却は継続しながら、大きな負担は減るのだから
他の構成市町にとって、こんなに有難い話はない。

問題は、その後どうするかだ。
板倉氏は、新規の移転用地を公募で募集するとしていた。
クリーンセンター周辺の中央駅圏の多くの市民も
駅圏以外への移転に期待をこめて
板倉氏を支持し多くの票を投じた。
公募でそれができるのであれば、
ぜひとも早期に実現していただきたい。

新用地の公募の暁には、
この事業が無駄遣いだとして反対していた
白井市などの一部の方々も、
本当に実現可能性のある安い候補地を選定し
ぜひとも応募していただきたい。
何しろ、ごみの焼却施設、最終処分場、火葬場・斎場は
全て印西市にあるのだから。

これら、ごみの焼却施設、最終処分場、火葬場、斎場などの
俗に迷惑施設といわれる施設の整備は、
市民生活になくてはならないものでありながら
計画の実現までには本当に多くの年月を要する大変困難な事業である。

火葬場・斎場計画も、計画当初から10年以上の歳月を要して
平成6年度「平岡自然公園」としてようやく事業着手され、
平成19年度、ようやく印西斎場が開設されたのだ。
当時の伊藤利明町長(初代印西市長)は
この問題に命をかけ、開設の目途をつけて
平成8年、印西市の市制施行とほぼ同時にたおれられた。

現クリーンセンターの老朽化に対応して
それがどこにあろうとも、周辺住民に迷惑をかけない
最新の施設への更新を目的に
平成20年度から進められてきていた更新計画。
候補地決定までの2年間、
組合では検討委員会が設けられ、
公開で場所の検討が行われてきていた。
その内容は印西、白井、栄の議会でも
逐一説明されていたし
議員で知らなかった人は一人もいない。
場所の検討の段階で、私は中央駅圏以外への移転など
多くの意見を述べてきたが
それらもふまえた2年間の検討で、
最終的に9住区の候補地に決定されたのだ。
この間、他に意見を述べてきた議員は
殆どいなかった。

公約通り現計画を白紙撤回するのは簡単だ。
しかし、それは本当に印西市民のためになるのか。
周辺住民のためになるのか。
白紙撤回の後、新計画をこの段階まで
持ってくるのに何年かかるのか。
焼却施設の老朽化による機能低下で、
周辺の印西市民に影響が及ぶことはないのか。
迷惑施設といわれる施設の立地が、公募で本当に決まるのか。

圧倒的な票を得た板倉新市長の公約は、
単に「印西クリーンセンター移転更新計画の白紙撤回」ではない。
「公募による新候補地(中央駅圏以外)への移転」である。
新市長の責任は重い。